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居宅か施設か、決定とサポート

新しい本の制作のために目下介護中の周囲の知人たち話を改めて伺っています。国は在宅介護をという方針ですが、私の周囲は在宅と施設が半分半分くらいです。施設といっても、特養などの介護保険でいう施設介護ではなく、民間の有料ホームがほとんどですが。

今回、下調べ、取材にあたって、目下一番気になっているのは、介護方法の選択の決定をするのは誰かということです。要介護者がかなりの高齢、かなりの認知症の場合、経済的な問題がある場合、介護方法の決定権は介護に一番携わっている方だと思いますが、それ以外はやはり介護が必要となったご本人であることが多いようです。当然と言えば当然のことなのですが、その割には、世の中、親やパートナーをどのように介護するかという情報が多く、本をはじめ、介護をする側からの目線で見たものが多いのです。確かに、実際の手続きは介護する方が把握しておかなければならないのですが、介護の内容については、今後、要介護者自身が決定するケースが増えてくると思います。これからの高齢者は介護の知識を持つ人が増え、経済力も若い人たちよりも安定している方たちが多いのですから。

そこで、より必要になってくるのが、やはり周囲のサポートということになります。ただ、本人の意思をベースにすることなのですが、それぞれの家族状況、本人の健康状態などによって、どこまで本人の気持ちを大切にするのかということも、中々難しい問題です。

ちなみに、最近伺った話のメモを少し。

<施設選択>子どもは遠方で、両親が二人暮らし。母親が体調を崩し、父親が家事、病院など面倒を見ていたが数年でたち、父親が限界に達した。そこで、子どもは親の家にの近くの有料ホームの資料を取り寄せ、見学をして、親に話したところ、金銭的に無理なのではと。両親は共働きだったので、年金で払えると説明したところ、両親は進んで一緒に入居。安定した介護生活を送っている。

<居宅選択>子どもはさほど遠くない、両親二人暮らしだったが、父親が介護が必要となり、母親は自分では看きれないのでと、近所の施設のを選択したが、施設の介護方法に納得できずにいた。やがて父親が他界。母親は要介護になったが、施設介護を拒否し、居宅介護。居宅サービスを受けながら、子どもが通ってみている。

<施設選択>二世帯住宅で、母親を数年介護していたが、認知症がひどくなり、有料ホームに。当初、母親は不満そうだったが、すぐに施設の生活に慣れた。子どもは週に3回ほど、食事介助に通うなど頻繁に施設に顔を出している。(家族が頻繁に来ることで、安心している)

<居宅介護>絶対に施設は嫌だという母親の意思を尊重して、寝たきりで、殆どしゃべれなくなった今も、家で娘がみている。ただし、寝たきりになった現在の介護の方が動けたことろよりもはるかに楽になったという。

<施設選択>子どもに負担をかけたくないということで、さっさと持ち家を売って夫婦で有料ホームに入居。数年後、母親は他界したが、父親は継続して同じ施設で生活をしている。

<施設選択>両親が同じ施設は嫌だというので、別々の施設に入居。子どもは両方の施設に顔を出している。(本人たちの意思に関わらず、介護の状態で別々の施設に入居する例は珍しくはありません)

<施設選択>母親一人。居宅希望だったので、平日は介護保険のサービス等。週末は子ども夫婦が通って介護をしていたが、数年後、子ども夫婦が限界に達し、母親と話したところ、施設入居を納得。

<居宅選択>父親がなくなったことで、母親を遠方から呼び寄せて自宅介護。比較的近くに姉妹がいたので、協力して通院などを行うようになる。慣れていない土地への引っ越しだったが、高齢で外へ行くこともないので、安心した生活を送っている。

<居宅介護>父親の介護で音をあげ、施設介護を選択した母親だったが、自分自身は居宅の介護を望み、近所に住む子どもの介護を受け一人暮らしを続けている。(その他にも、子どもの有無に関係なく、一人暮らしで頑張っている方が増えているように思える。)

<居宅選択>母一人、娘一人。母の健康状態が悪化。試行錯誤で介護開始。介護保険を利用し始めて、楽になり、ケアマネにアドバイスを受けながら自宅介護を継続。母親は入退院を繰り替えしているが、回復力もあり、一人で自分のことはできている。

私の周囲は要介護者の年齢が高めで、経済力もほぼあるので、施設介護が多い傾向にありますが、どちらがよりいいのかは、本人の心身の状態、家族の状態、居宅サービス提供者との相性、入居して施設との相性等、ほんと、ケースバイケースです。

ちなみに、妻に先立たれた、介護は必要のないシニア男性。経済力があることから、自宅をそのままにして、有料ホームに入居の手続きを行い、行ったり来たりの生活を送っています。食事とお風呂が助かるとか。確かに、他人が家に入ってほしくない方にとってはいい方法かもしれません。ただし、お金があればの話ですが。

 

 

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