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認知症の人に「嘘も方便!」でいいのでしょうか?

H22・6・10 山梨・静岡 027.JPG近々、発売になる私の認知症の本の監修をしてくださった先生のお一人、理学療法士の安永道生さんが、ある日の講演のときに、認知症の方々への対応について、果たしてウソをついていいのかどうか、最近疑問に感じてしまうことがあるというようなことをおっしゃっていましたが、私も原稿を書きながら、そして母親に接しながら、本当にいつも嘘をついていていいのかなと思うことが多々あります。

別に認知症の方に限らず、世の中、「嘘も方便」ということわざがあるし、時と場合によっては嘘をつくことで、お互いに助かることもあるのですが…。

たとえば、認知症の方が「実家に帰ります」「お邪魔しました失礼します」など、帰宅願望が強い時の対処法として、「今日はもう遅いですから、こちらにお泊まり下さい」「もう電車がなくなりましたから、今晩はこちらでお泊りになったらいかがですか」などといえばいいということは、介護者の間ではよく知られていて、私も実際、母に対しても、取材先で話をした高齢者の方々に対しても、この「遅いですから、こちらにお泊りになったらいかがですか」ということを随分言ってきました。でも、真剣に家に帰りたがっている方に、マニュアル通りに、どんな場合でも、同じように対応していいのかなと、考えれば考えるほど?????です。

ならば、帰りたがっている方に、「あなたの今の家はここですよ。帰るなんでおかしいでしょ」とか「あなたは認知症で、この施設にいるんですよ」等と本当のことを言えばいいとは、勿論思わないのですが・・・。

他にも、お財布など、本人がしまい忘れたことを知っていて、「一緒に探しましょうか?」といったりすることなどがありますが、一つ言えるとすれば、同じ嘘をつくにしても、認知症対応のマニュアルにこうあるからというのではなく、その人のことを本当に考えて言うということかもしれません。その人にとっては本当に切実なことなのですから。同じ嘘でも、こちjらの心の持ちようで違ってくるかと思います。難しいです。

ところで、写真ですが、この滝は先月土砂崩れで、寸断されてしまった山梨県の早川町雨畑地区の近くにある滝です。県道の通行止めが未だに続いて、住民の方たちは未だに不自由な生活を送られているそうです。この地区は65歳以上の高齢者が60%を占めているということですが、一日も早く、元の生活にもどられるようになるよう、心からお祈りしています。

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